昨年の牧場に研修にやってきていた中山友希(なかやまゆき)さんが、山口県立農業大学校を卒業し、なんとうちの牧場に4月から就職しました。
昨年の8月上旬に2週間、泊り込みで研修に来ていました。その際に非常に一生懸命取り組む姿勢に感心しており、子供たちや、おばあちゃんとも仲良くしていて、こんな人がうちにいたらなあと思っていました。研修が終わって、本人から卒業したらうちに就職したいとの話を聞いたときも、まさかとは思っていましたが、時間がたつにつれ話が本格化していきました。
昔から動物が大好きで、子供のころから何らか動物にかかわる仕事につきたいと考えていたとのことで、本人や親御さんとも十分話しをして、正式に卒業を待って就職の運びとなりました。
3月下旬から、別棟の部屋を片付け、新しい畳を入れて友希ちゃんを迎える準備をしました。今は、毎日5時に牛舎に行き、掃除や子牛の世話、搾乳の手伝い空いた時間には、草刈りや椎茸を取りに行ったりして大活躍です。一緒に仕事をし、ご飯を食べすっかり家族の一員となっています。
牧場の仕事は、力仕事も多く男の仕事という先入観があります。実際、研修生のほとんどは男性ですし、何がしらの形で農業や酪農の経験がある場合が多いのですが、友希ちゃんは、サラリーマンの家庭で育ち、大学に行くまでは農業の経験もまったくありません。
しかし、彼女には、しんの強さと新しい分野に対するフレッシュな目線があります。また、男性には無い、女性特有の細やかな視点もあると思います。
長い間、ひとつのことに取り組んでいると自分の理屈や経験でのみ物事を考えるようになり、新たなことにチャレンジする気持ちはだんだんと薄れてきます。
彼女には、消費者に近い目線からフレッシュな感性で、牧場の仕事を見てもらいたいと思います。新しい力を迎えてまた新たな気持ちで、また前に進んでいきたいと思います。 |